2016年の上半期は芸能界で浮気に関するニュースが目立ちました。その中には、FUNKY MONKEY BABYSの元ボーカルで現在は歌手や俳優として活躍しているファンキー加藤さんが、お笑い芸人のアンタッチャブル柴田さんの奥さんと不倫関係が報じられました。
現役芸能人と芸能人の妻のW不倫というニュースには驚いた方も多かったのではないでしょうか。
ファンキー加藤さんの会見が注目され、奥さんを寝取られた形の柴田さんの動向など、このニュースで気になる点はいくつかあります。
しかし、こうした問題とは別に気になったのが、W不倫の慰謝料問題です。
芸能人の収入を考えると、かなり大きな金額が慰謝料として動くことが想像できるため、慰謝料の総額が気になるところですが、その慰謝料の支払い方も気になります。
W不倫で支払う慰謝料と、普通の不倫で支払う慰謝料には違いがあります。
普通の不倫で支払う慰謝料は、不倫をされた被害者(妻または夫)1人に支払いますが、W不倫の場合、慰謝料を支払う相手は、自分の配偶者と相手の配偶者、2人の被害者に慰謝料を支払います。
W不倫では、単純に慰謝料を支払う相手が1人増えるため、支払う金額は大きくなります。
しかし、W不倫がややこしいのは、お互いの配偶者が慰謝料を請求して離婚をするわけではなく、一方は慰謝料を要求して離婚を求めて、もう一方は離婚も慰謝料も要求しない、と夫婦間で主張がわかれることにあります。
夫婦の中には、不倫をされたら、離婚を考える方もいると思います。しかし、不倫をされても離婚はしたくないという夫婦も中にはいます。
W不倫だと、この夫婦間の考えの違いによって、離婚や慰謝料の話し合いがこじれることがあります。
これは1つの例ですが、不倫男性の妻は経済的な事情から離婚はしたくない慰謝料も支払いたくない。しかし、不倫女性の夫は離婚をして、不倫男性に慰謝料も請求するということになったら、不倫をされた被害者の慰謝料の請求で食い違いが生じ、この食い違いを修正していくのは並大抵のことではありません。
不倫をした2つの夫婦のどちらかが、離婚をしたくないという選択をした場合、慰謝料は夫婦共有のお金から支払われることになるため、慰謝料の支払いを渋る。
このように、不倫をされたことは事実なのに、相手夫婦が慰謝料の支払いをしてくれないということがW不倫では起こる可能性があるのです。
この問題を解決するには、当事者同士では話がまとまらないこともあり、民事裁判で決着を取るケースもあります。
もしも、W不倫が発覚したら、離婚するしないに関わらず、話し合いをスムーズに行うため、弁護士に相談することをおすすめします。