シングルマザーになって実家に戻ったら、どんなメリットがありますか?
離婚後にシングルマザーが子供と一緒に生活する場所
離婚して、夫婦で生活していた家を出る場合は、子供と一緒に生活できる場所を確保する必要があります。
シングルマザーの実家なら、両親から様々な援助を受けつつ、子供の養育を手伝ってもらったりといろいろな恩恵を受けることができます。
シングルマザーの住居事情は想像以上にシビアです。
シングルマザーが自分で部屋を借りて、子供を育てつつ、家事も全てひとりでこなし、仕事も続けるとなると、大きな負担です。
また、部屋を借りようとしても、家賃が高くて入居できる賃貸は限られてきます。限られた収入をやりくりして子育てをしつつ生活を維持するのは簡単なことではありません。
そのため、離婚後に実家を頼ることができるシングルマザーは、子供や自分のためにもできるだけ実家に頼った方が、生活面での苦労が少なくなります。
しかし、実家で両親と一緒に生活するのはメリットばかりではなくデメリットもあります。
ここでは、シングルマザーが実家で両親と一緒に生活するメリットとデメリットについてご紹介したいと思います。
シングルマザーが実家で生活するメリット
離婚後に実家を頼ることで、シングルマザーには色んなメリットがあります。
- 生活費を節約できる
- 子育てを協力してもらえる
- 仕事に集中することができる
- 精神的な負担が少ない
シングルマザーが実家で生活することでこれらのメリットを実感できると思います。
両親から住む場所と生活面で支援してもらえ、両親も離婚した娘と孫のことが心配ですから、一緒に生活が出来るのなら、様々な支援を直接行うことができます。
生活費を節約できる
国が行った調査によると、令和3年の母子家庭の平均年収は272万円となっています。
この平均年収には、各種の手当で支給された金額も含まれ、実際に母親が働いて手にする収入はもっと少なくなっています。
シングルマザーが子育てをしつつ、生活費も自分で稼ごうとした場合、フルタイムの仕事は難しく、収入も安定しません。
シングルマザーが自分で生活費を賄おうと思ったとしたら、子供が一人いる家庭で最低でも月に15万円前後のお金が必要です。
ですが、実家で両親と生活をともにすれば、住居や食費に関する出費と心配がなくなります。 シングルマザーが自立できるまで、当面は実家で生活して生活力がついたら自立するということもできます。
子育てを協力してもらえる
定年退職した両親は家に居ることが多く、子育てを両親に協力してもらうことで、仕事中の子供の世話を心配する必要がなくなります。
シングルマザーが仕事と子育て、そして家事の全てを一人で行うのはかなりの負担です。実家で子供と一緒に暮せばこの負担をかなり軽減することができます。
仕事に集中することができる
子育ても大切ですが、仕事も大切です。
収入がなくては子供と自分の衣食住を満たすことができず、将来的に子供を高校や大学にも進学させてあげたいと思ったら、なるべく早く収入を増やす必要があります。
そのためにも仕事に集中したいですが、子育てや家事も蔑ろにできないというジレンマをシングルマザーは抱えることになります。
両親がいる実家で生活すれば、このジレンマから開放されます。
子育てを両親に協力してもらうことで、仕事に集中することができ、それが収入アップにも繋がります。
精神的な負担が少ない
シングルマザーが離婚後に誰にも頼ることができず、子育てと仕事に追われる毎日で精神的に参ってしまうという場合があります。
一人で子育てを行う孤独感、満足な収入を得ることができないことからの将来への不安など。
シングルマザーが感じる精神的な負担はかなり大きなものです。 実家で生活することで、精神的な負担を軽くすることが出来ます。
両親から子育てを手伝ってもらえるだけでなく、アドバイスまでしてもらえ、子供と一緒に居る時間が苦痛に感じる事は無くなるでしょう。
実家のある地元で生活しているので、学生時代の友達と交流できてストレスの発散にもなるなど、精神的な負担を解消できる機会もあります。
シングルマザーが実家で生活するデメリット
シングルマザーが実家で生活するメリットがある一方で、実家で生活することでシングルマザーにデメリットもあります。
- 自立が難しくなる
- 子育てに口出しされる
- 両親や兄弟夫婦との人間関係に注意が必要
- 手当が貰えない
シングルマザーと子供の将来にも影響するデメリットもあり、離婚後に実家へ戻ることを考える場合は、将来設計と両親や兄弟の理解が絶対に必要です。
自立が難しくなる
実家で両親と生活することで自立が難しくなるケースがあります。
生活面で両親から多大な援助をしてもらえるので、すぐに自立する必要がなく、逆に自立をするとこれまでの生活環境より質が悪くなる場合まであります。
どうしても自立しなければならない理由でもない限り、両親が居る実家から離れることができなくなります。
子育てに口出しされる
実家で生活することで子育てをする際、自分を育ててくれた両親から、子育てのアドバイスを貰えるというメリットがある一方で、自分の子育てに両親から口出しされたり、小言を言われるケースがあります。
両親は子育ての先輩と言えますが、人によって価値観は違い、例え両親でも子育ての価値観がシングルマザーと一緒だとは言えません。
自分の子育てに度々両親から口出しをされて不満を溜め込む人もいるでしょう。
両親や兄弟夫婦との人間関係に注意が必要
両親がいる実家に、先に結婚した兄弟夫婦が住んでいた場合、両親や兄弟夫婦との人間関係に注意が必要になります。
両親と先に生活していたのは兄弟夫婦であり、実家でシングルマザーの立場は、兄弟夫婦よりも下になることがあります。
また、兄弟夫婦の妻、または夫と不仲になれば、実家での生活がギスギスしてしまったり。
兄弟夫婦に子供がいた場合、自分の子供との関係にも注意を払う必要が出てきます。
手当が貰えない
実家で生活することで、母子家庭が受け取れる各種手当てが受け取れないというケースがあります。
母子家庭の手当とは、シングルマザーに一定額の収入がなかった場合に、支払われることがほとんどです。
実家で両親と生活を共にしていた場合、この一定額の収入に両親の収入も加味されるケースがあります。
そうなると、家庭ごとの収入額が一定額以上に達していると判断され、母子手当を受け取れないということがあるのです。
実家に戻る前に確認すべきこと
シングルマザーが実家に戻れば、子育てや生活面で大きなメリットがあります。
しかし、大きなメリットがある一方で、実家暮らしにはデメリットもあります。
シングルマザーとなって、「とりあえず実家に戻ればなんとかなる」と考えている人もいますが、安易に実家へ戻る事を決めるのではなく、まずは実家へ戻った場合のメリットとデメリットを把握してください。 そして、実家の両親や兄弟とよく話し合いをすることです。
話し合いをすることで解決できる問題もあります。また、お互いの理解を深めることで、実家暮らしの新たな問題点も見えてくると思います。
実家へ戻ることを考えている方は、事前に実家に戻っても大丈夫なのか確認をしてください。 そして、実家に戻った際には、今後の生活力の向上と自立に向けた準備を行うようにしてください。